アパート・マンション賃貸経営会社の比較情報まとめコラム

木造アパートのメリットとデメリット|知らないと損?意外な特徴

2020.05.12

初めての土地活用を考える上で、アパートやマンションなどの賃貸経営を考えている方も多いと思います。その中でも、初期費用が安くつく木造アパートも視野に入っている方も多いのではないでしょうか。

木造アパートは、建築コストが安いという大きなメリットがある反面、デメリットもあります。アパートマンションの賃貸経営を考えているのであれば、最も考えなければならないのが入居率です。木造アパートのメリットとデメリットをしっかり把握し、入居率を上げるための対策にぜひ活かしてくださいね。

そもそも「木造」って?

住宅構造の用語でよく使用される「木造」とは何を指すのでしょうか。

これは文字通り、木材で作られた住宅やアパートを指しています。
木材といっても、現在では建築用に開発されたエンジニアリングウッドが使用されることが多く、昔ながらに樹木をそのまま使うということは少なくなってきています。昔の建築物と姿は変わらずとも、建築材の性能が向上していることから、頑丈な木造アパートを建てることが可能になりました。

ただ、この建築材については木だけでなく、軽量鉄骨や鉄筋コンクリートと呼ばれるもので建築されているものもあります。
そこで、木造の特徴を解説しながら、他の建築材との違いについて比較していきます。

木造の特徴とは?

木造の大きな特徴は、木材を使用していることから、その特徴もそのまま受け継いでいます。
例えば、木材が水を吸収する特徴があることから吸湿性に優れていたり、熱伝導率の低さから結露を防ぐことも可能です。樹木という生きた建築材を使っているからこそ、軽量鉄骨やRCにはない特徴を持っているんです。

他の建築材との違いは?

アパートを建てる際に使われる主な建築材は以下の通りです。

• 木造
• 鉄骨
• 鉄筋コンクリート(RC)

軽量鉄骨やRCは耐久性があり、例えば、3階建て以上のアパートを建てる際に使用されています。
木造以外の建築材は強度があるため、耐震性などは木造よりも優れています。
しかし、平成30年住宅土地調査によると約9割もの戸建て住宅が木造となっています。

不動産全体で見ると、木造は年々減少傾向にありますが、一般家庭では依然として木造を望む声が多いということです。自然由来の材料を使っているから、身体に悪影響が出ないといったところから木造を望む声も大きいです。

木造アパートのメリットとは?

土地活用をお考えの方は木造にするメリットとは何があるのでしょうか。大きく分けて4つ、ご紹介していきます。

木造アパートのメリット① 坪単価を低く抑えられる

建築材料を木造にすることで、建築費用を安く抑えることが可能です。
標準的な建築材別相場は以下の通りです。

• 木造⇒70万円程度
• 鉄骨⇒80万円から90万円
• RC⇒100万円程度

需給によって相場は変動するので正確な値は出せませんが、RCと木造では1坪あたり30万円程度の開きがあります。また、賃貸経営に余裕をもたせることが可能で、木造にすることで、アパート経営の費用が安くなり金融機関からの借り入れを少なくすることができます。そうすることで、土地活用の中では比較的ローリスクで経営を行っていけます。

木造アパートのメリット② 賃料を安く抑えられる

坪単価が安ければ、家賃も低く設定でき、同条件の競合物件よりも安く提示でき、入居率を上げることができます。また、老人が多い地域などでは、終の住まいとして重宝される可能性もあるので十分に集客を見込むこともできます。

木造アパートのメリット③ 初期費用を安く抑えられる

木造は法規上、3階建ての不動産などを建築することはかなり難しいです。通常2階建てまでの建築となり、非常にコンパクトな設計になる可能性が高いです。2階建てであればエレベーターの設置などを行う必要もなくその分だけ費用を低く抑えることも可能です。

木造アパートのメリット④ 自由なリフォームと大きな空間

木造でもツーバイフォー工法を使用すれば、鉄骨やRCとは異なり、建築材を支える梁を通す必要がありません。簡単に解説すると、ツーバイフォー工法とは壁で建物を支える工法です。
壁で建物を支えることができるので、通常必要な支えとなる材料があまり必要なくなります。このことから、部屋の中は比較的大きな間取りとなり、壁を取り去ることで大胆なリフォームを行うこともできます。

逆に、木造アパートのデメリットって?

様々な良い点のある木造に関する弱点・デメリットを詳しく解説していきます。

木造アパートのデメリット① 耐用年数が一番短い

アパマン経営において、減価償却費関わる耐用年数について考えることは非常に大切です。
事業用木造アパートの場合、耐用年数は他の建築材と比べて一番短く設定されており22年となっています。鉄骨は34年、RCは47年となっておりかなり短いことが分かります。

耐用年数が短いことによって、減価償却費として素早く経費化できるメリットもありますが、融資付の際には返済期間が短く設定される恐れもあります。
なぜなら、銀行の慣習として耐用年数以上の融資を行わないというものがあるからです。

中には新築に限り耐用年数を超えた融資を行ってくれる金融機関も存在しますが、数は多くありません。
返済期間が長くなればなるほど、1年間あたりのキャッシュフローが改善する可能性が高いので、木造はこの点においてデメリットを抱えていると言えますよ。

木造アパートのデメリット② 耐火性と耐震性は他の建築材より弱い

木造は文字通り木で建てられているものです。そのため当然ではありますが、他の建材と比べて耐火性はあまり強くありません。
また、ツーバイフォー工法によって改善されたとは言え、耐震性も強くはないんですね。

このように自然由来の建材ゆえの弱点もあるということに注意してください。

木造アパートのデメリット③ 防音性に問題あり

築浅の木造だと防音性能が高い素材が使われていることも多いですが、木造は防音性に問題がある場合が多いです。隣の人のくしゃみが聞こえてしまったり、話している
声が聞こえてしまったりします。
この理由としては、木造はRCや他の建材よりも壁に空洞が出来やすいからなんです。壁に空洞があれば、それだけで音が漏れ出してしまうのは想像に難くありませんね。

木造アパートのデメリット④ 3階建てのアパートを建てることが難しい

木造で3階建てのアパートを建てることは、規制緩和と技術革新のおかげで可能となっています。
ただし、木造で3階建て以上にする場合には構造計算書の提出や、2階建ての場合には耐火時間30分以上の素材を使えば良かったところを、45分以上にしなければならないなど規制が強くなります。
また、そもそも防火地域では木造の不動産を建てること自体ができないという規制もあります。

木造アパートの防音性と効果的な対策

木造アパートの防音性は他の建材と比べてもかなり低いです。
賃貸経営を行っていく上で、入居者のプライバシーが守られないとなるとクレームの元にもなってしまう可能性があるため解決したいところです。
そこで、この項目では防音性向上のための効果的な対策について3つご紹介します。

防音対策① 床のリフォームを行う

木造の場合、床の振動が直に下の部屋に伝わりやすいです。
こういった場合に考えられるのが、天井のリフォームと床のリフォームですが、効果が高いのが床のリフォームなんです。
床素材を変えるだけで、人の生活に関する音を直接的に防音することも可能です。

防音対策② 内窓をつける

外からの騒音を防ぐためには、内窓をつけるのが効果的です。
内窓をつけることで、窓を直接通って漏れてくる音を内窓が妨害し、騒音の大部分をシャットアウトしてくれます。
さらに副次的効果として、断熱性の向上や結露の発生しにくさなども付加価値としてついてきますよ。

防音対策③ 壁を防音性の高いものにする

最後に取り組みたいのが、壁を防音性の高い素材に変えることです。
繰り返しになりますが、木造は鉄骨やRCと比べて壁の間に空間が空きやすいという問題があります。
ここから隣の部屋に音が漏れるという問題が発生するんですね。
そこで、石膏ボードなどを挟むことで防音性を高め、音漏れを防ぐと入居者にとってよりプライベートな空間を確保できるようになります。

木造アパートの耐震性と規定について

木造アパートの耐震性は在来型工法の場合には、非常に低かったと言わざるを得ませんが、ツーバイフォー工法が輸入されたことによって壁全体で屋根を支えることができ耐震性も向上しています。

木造の耐震について、旧耐震規定と新耐震規定の話は切っても切り離せません。
建築確認申請が1981年5月31日以前であれば、旧耐震基準での建築となっており、これ以降2000年6月1日までが新耐震基準です。両者の大きな違いは倒壊しない震度基準です。

まとめると以下のようになります。

• 旧耐震基準⇒震度5程度で倒壊しない
• 新耐震基準⇒震度7程度で倒壊しない

この基準で建築が行われているため、いつ建築確認申請が提出されたのかを確認することはとても大切なことです。

また、2000年に制定された耐震規定は耐力壁の量を増やすことによって、より木造の強度を増す工事が求められています。耐力壁とは、筋違いと呼ばれる棒を袈裟状に入れ、横への揺れに強くした壁を指します。この壁の量を増やすことによって、より強力な住居をつくることを目的として2000年耐震規定が制定されました。

まとめ

今回の記事では、木造アパートのメリット・デメリットを解説してきました。
生きた素材である木材を使うことからメリットもたくさんありましたが、木材ゆえのデメリットもありました。
土地活用としてアパートやマンションの賃貸経営を考えているのであれば、コスパの高い木造アパートが最もおすすめです。防音対策など、デメリットに対する対策をしっかり図っていけば、入居率を上げることができ、高い利回りを得ることができるはずです。

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アパート・マンション賃貸経営会社の比較情報まとめのメリット

  1. MERIT 01

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    建築物は何十年と使う物です。理想の住宅プランをしっかりと練りましょう。各社から提案を受けることで、理想を実現できる会社を選べます。

  2. MERIT 02

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※当コラムはあくまで個人的な見解に基づくもので、内容についてはご利用者様自身の責任においてご判断ください。

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