新築アパートを賃貸するメリット・デメリット
『なるべくきれいな部屋に住みたい!』
賃貸物件を検討する時に、誰しも思うことではないでしょうか。
賃貸物件を借りようとする際、大抵が中古物件だと思いますが、タイミングが合えば新築物件とも出会うことができます。
『なるべくきれいな部屋に住みたい』という点から言えば新築物件の方が圧倒的に良い訳ですが、長く住むにあたって、新築アパートのメリット・デメリットをしっかり理解したうえでどちらにすべきか判断した方が良いと思います。
そこで、今回は新築アパートのメリット・デメリットをご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
新築アパートの特徴って何?
新築アパートは新しく建てられた賃貸アパート等を意味していますが、厳密には築一年未満で居住者が今までに誰もいない物件を指します。
そのため、築一年未満で出来たばかりと言っても良い物件であっても、誰かに賃貸された過去のあるアパートやマンションは築浅と呼ばれています。
築古物件よりも築浅物件や新築物件を購入する方が初期投資の金額は大きく、回収のために家賃を高く設定する必要があります。
また、新しい物件は入居者が定着するまでの間、入居率を少しでも上げるために敷金や礼金などを0にしているケースもよくあります。
中古物件との違い
新築の定義とは逆で、過去に一度でも入居者が入ったことのある物件を意味しています。
築浅も中古の一部で、建築されて数年以内の物件であっても、過去に入居者がいれば新築の扱いは受けません。
新築と比較した場合には、家賃が安い傾向にあるのも特徴の一つです。
ただし、他人が賃貸していた過去があるため、他人の生活感が残っていたり、使用や磨耗による設備の劣化が進んでいたりする場合があります。
新築アパートの見つけ方
どうやったら新築アパートが見つけられるか。
新築物件は数が圧倒的に少ないので、自力で探そうとすると時間や労力がかかります。外に張り出されている賃貸の広告も、年数が経った建物を目にする機会が多いですよね。
まずは、インターネットの賃貸物件ポータルサイトで「新築」の条件に絞って検索するのが手っ取り早いですね。ある程度の目星をつけたら、不動産屋で相談を行なうとスムーズに見つけることができます。
それでも、希望の立地に新築物件が出る確率は非常に低いと思います。
どうしても新築物件に住みたいと考えている人は、不動産屋の担当とコミュニケーションを取って、新築物件の情報を逐一もらえるようにしておくべきでしょう。
新築アパートのデメリットは?
まだ誰も住んだことがなくて綺麗。
設備も新しいし最新の機能もついている。
そんな新築物件にデメリットなんてあるの?と思いますよね。
新築物件を賃貸する際に、どのような問題があるか、この項目では新築物件のデメリットを深掘りします。
デメリット①:内見が出来ない場合がある
好条件の立地によくあるのですが、建物が未完成の状態でも入居者が決まってしまうケースがあります。
この場合は、部屋が完成していないので実際の物件の様子を見ることが出来ません。
お部屋の間取りや設備などが載っている資料を見てイメージする他ないのです。
デメリット②:家賃が高い
新築物件は相場より高くなるのが普通です。
同じ設備のグレードや立地条件であれば、新築物件が安くなるケースはほとんどないと言っていいでしょう。
入居者を集めるために家賃を安くしたり敷金や礼金を無しにしたりする場合もありますが、家賃については始めの二ケ月だけ安くするなどの制限が設けられているのが基本です。
キャンペーンを利用して部屋を借りようと思う場合は、期間などの条件をしっかりと確認しておいた方が無難です。
ちなみに、新築でも極端に安い家賃で入居者を募集している場合もありますが、大抵は何かしらの問題が発生しており、通常の家賃では入居者を見込めない物件だったりします。
新築なのに安い物件には必ず注意してください。
デメリット③:退去費用が高い
賃貸した建物から退去する際に支払うお金として原状回復費用というものがあります。
この原状回復費用が、新築の方が古い建物よりも料金が高くなる可能性があります。
経年劣化や通常使用による磨耗は基本的に借主の負担になりません。
しかし、故意や過失による傷などは物件の借主の負担となります。
うっかり付けてしまった傷も、古い部屋であればあまり目立たないかもしれませんが、内装の綺麗な部屋に付いた傷は簡単に貸主に発見されてしまいます。
部屋の利用には注意を払っておかないと、借主側に支払いの責任がある原状回復費用は大きくなってしまいがちです。
新築アパートにメリットはないの?
新築アパートにおける問題点を中心に取り上げてきましたが、メリットももちろん存在します。
この項目では新築アパートの利点を紹介していきます。
メリット①:綺麗で清潔な部屋に住める
一つ目の魅力は、綺麗で清潔な部屋に住めるようになる点です。
新築以外の物件は過去に人が住んでいた部屋なので、どうしても劣化や磨耗によって部屋が傷ついてしまっています。原状回復をしても生活していた足跡を完全に消し去ることは出来ません。
こういったことが気になる人であれば、なるべくなら新築に住みたいと思うものです。
賃貸して住む部屋は、公共の場から離れゆっくりと休めるプライベートな場所でもあるので、快適に過ごせる空間であって欲しいと考える人も多いでしょう。
メリット②:設備が新しい
二つ目の魅力は設備が新しい物件が多い点です。
水回り、暖房器具など、生活に必須とも呼べる設備が整っています。
省エネ可能な設備が配備されていれば、そうでない賃貸住居よりも水道光熱費が安くすむ場合もあります。
新しい設備の方が便利なケースも多く、故障や破損の危険性も少ないです。物件を賃貸したにも関わらず、突如発生した修理工事で不便な生活を送ってしまうのは皆が避けたいことです。
新しい設備も新築の物件を賃貸する理由の一つとなります。
メリット③:新しい入居者ばかりなのでコミュニティに入りやすい
お金や設備に比べると、目立たない魅力ではありますが、他の住人と交流しやすいという魅力もよく言われています。
年数が経った物件は定住している人も多く、既にアパート内の人間関係が出来上がってしまっている場合がほとんどです。
そして、既に完成したグループの中に入っていくことに抵抗感を感じたりする人もいますよね。
しかし、新築の入居者ともなれば、周囲の人間は全て新しく入ってきた新顔です。
人間関係もまだ出来ていないので、完成した人間関係に遠慮をしたりして、余計な気苦労をする心配はありません。
新築以外の物件に住むメリット・デメリットは?
新築以外も検討しているということであれば、両方の特徴を比較して考えると『想像していたのとは違った…』と後悔することがなくなるはずです。
では、古い物件のメリットとデメリットを解説していきます。
メリット①:家賃が安い
建物や立地など、同じ条件であれば新築よりも古いアパートやマンションの方が家賃は安くなる可能性が高いです。
多少の設備の古さや部屋の経年劣化を我慢する必要はありますが、少しでも家賃を抑えたい人にとっては非常に助かりますよね。
また、限られた予算内で部屋を賃貸しようと考えている場合、駅近のような好立地かつ新築となると家賃が非常に高いため、部屋が借りられないといった事態も考えられます。
新築にこだわらなければ、比較的安価な家賃で好立地の物件を賃貸することも可能です。
毎月支払い続ける必要のある家賃、その差は賃貸期間が長引けば長引くほど大きくなっていくので、予算が心もとない状態であれば古い建物を選んだ方が安定した生活に繋がります。
家賃が安い物件を探したいのであれば、家賃が安価になりにくい新築は選択肢から外しておいた方が無難です。
メリット②:入居先が見つけやすい
新築よりも古い物件の数の方が多いため、入居先を見つけやすいのも特徴の一つです。
長い時間を過ごす住居を決める際には、家賃はもちろんデザインや設備の充実具合、立地などの様々な条件を考慮して決めることになりますが、母数の少ない新築では中々納得の出来る物件に出会えません。
しかし、新築でなければ物件の数は多いので、自分のニーズにあった条件の物件を見つけ出すのもそれほど難しくないのです。
ただし、あまりにも入居者が少なかったり、周辺の物件と比べて家賃が安すぎたりする場合には、物件に何かしらの問題がある可能性が高いので注意が必要です。
入居してから物件の問題に気付いて転居しようにも、再び転居作業を取るのは大きな手間となってしまいます。
事前チェックで必ず未然に問題物件への入居を防止するようにしましょう。
デメリット①:過去に他人が使用していた部屋である
第一のデメリットとしては他人に一度以上使用されてしまった部屋だという点が挙げられます。
原状回復によって、人が住む前の状態に戻されているとはいえ、人が住んでいた痕跡が皆無になるわけではありません。
設備の傷や染みついた匂い、原状回復するほどでもないと考えられた小さな磨耗は残ります。他人が使用した痕跡は完璧に抜けてしまいはしません。
古い物件を利用する場合、ある程度は他人の使用感が残る点を覚えておきましょう。
デメリット②:経年劣化の影響を受ける
築年数が経った物件は、居住者の利用による磨耗に加えて経年劣化による影響も受けます。
雨などに打たれてしまう建物の外装部分も大きな影響を受けるのですが、部屋の内装や設備も経年劣化による影響は免れません。
日光による日焼けで窓の周囲が変色していたり、設備が老朽化していたりするので、定期的な修理が必要な場合もあります。
建物である以上、月日の流れによる影響は必ず理解した上で物件を賃貸するようにしてください。
新築アパートを借りたい場合は?
新築のメリットとデメリットを理解したところで、それでも新築アパートを借りようと考えている場合、どのような視点を持つべきでしょうか?
内見前に仮契約を行う
未完成の建物でまだ内見が出来ない物件を賃貸しようとした場合、物件や仲介人である不動産会社によっては部屋の契約を仮契約で済ませられます。
仮契約を結ぶと、物件が完成し内見が終わった後で、改めて契約を結んで各費用の支払いを行うためせっかくお金を支払ったのにイメージしていた物件と違ったなんていう事態が避けられます。
また、人気の物件であれば仮契約が出来ないこともありますが、その場合は外からでも良いので一度下見をしておくことがおすすめです。
家賃が高めの新築を賃貸するのであれば、出来る限り満足の行く部屋に住めるように事前の確認は大切となるでしょう。
他の種類の物件にも目を向けよう
新築物件の数は多くないので、気に入った間取りのある物件が見つけるのはなかなか難しいかもしれません。
この場合、ある程度の妥協を許せるのであれば、新しい状態に近い物件を候補に入れるのも一つの手段となります。
築浅物件
築一年から二年未満程度で入居者が一度でも入った過去を持つ物件を築浅物件と言います。
物件は経年劣化する建物だとしても、流石に一年から二年程度に大きく気になるような劣化はしません。
また、期間の都合上、過去の入居者数も少人数となるため、生活による磨耗の影響もごく少量に留まります。
広義の意味では中古物件に含まれてしまいますが、限りなく新築に近い感覚で住めるのが築浅物件の特徴です。
リノベーション物件
リノベーション物件とは、改装工事によって新築の時よりも高い付加価値や性能を持たせた物件を指します。
似た言葉としてリフォームがありますが、こちらの物件は元に近い状態に戻すもののため、改築や改装するというよりも修繕や修復という範囲の変化に留まります。
リノベーション物件は、物件の様相を大きく変化させてしまうため、経年劣化や過去の磨耗、他人の生活の名残が消されてしまうので、築浅物件以上に新築に近い感覚で住めるのです。
ただ、難点として比較的安価に済むリフォームと比べてリノベーションには大きな費用が掛かるので、家賃が高く付きがちな部分が挙げられます。
リノベーション物件を候補に入れるのは、賃貸する予算に余裕がある場合にしておきましょう。
まとめ
今回の記事では、新築アパート物件の特徴について紹介してきました。
家賃が高い代わりに設備が整っている新築物件。
劣化や磨耗がある代わりに家賃の安い中古物件。
どちらも一長一短な特徴を持つため、どちらが一概に良いという評価は出来ません。
賃貸する物件を探す際には、自分の求める条件と今回紹介した物件の特徴を照らし合わせて、より適した方の物件を選択するようにしてください。
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※当コラムはあくまで個人的な見解に基づくもので、内容についてはご利用者様自身の責任においてご判断ください。