一戸建て賃貸建築の会社・情報コラムコラム

戸建て賃貸経営が儲かるワケと考えておくべき2つのリスク

2020.04.01

賃貸経営の中でも、最近は戸建て住宅を賃貸に出して収入を得る方法に注目が集まっています。

戸建て賃貸は、ファミリー層やシェアハウスといった形で需要が高いわりに、賃貸市場でも供給が少ない為に安定して入居者を集めやすいのが特徴です。
アパート・マンション経営とは違ったメリット、デメリットがありますので、それらを説明しつつ、戸建て賃貸経営を成功させる為におさえておきたい知識を紹介します。

戸建て賃貸経営は儲かるのか?

賃貸経営を行う上でもっとも気になるのは、果たして『本当に儲かるのか?』という事だと思います。

もちろん、同じ土地の面積でアパート・マンション経営を行った場合と戸建ての賃貸を行う場合ではアパート・マンション経営の方が投資効率がよくなることはお分かりいただけるかと思います。

それでも戸建て賃貸が土地活用として優秀であると言われる所以を、まずは戸建て賃貸経営のメリットを見ていくことで確認してみましょう。

需要に対して供給が少ない

冒頭で述べたとおり、戸建て賃貸経営はアパート・マンション経営に比べて競合となる物件が少なく、安定した需要が見込めるという点が最大のメリットと言えます。

なぜ競合が少ないかというと、こちらも上述の通りですが、アパート・マンション経営に比べて儲けが少ない事が理由です。
例えば50坪の土地に戸建てを建てた場合とアパートを建てた場合で比較してみると、戸建ての場合はもちろん1軒(1家族)しか入居できませんが、アパートであれば6~8部屋程度用意ができ、全室埋まった場合は明らかにアパートの方が収支はよいでしょう。

戸建て賃貸の場合、月の賃料を15万円とするとそのまま15万円が毎月の収入となります。
アパートであれば1室を6万で貸し出したとしても、全室埋まれば36~48万円の収入になります。
この通り、同じ面積であればアパートは戸数を確保できるために数値上は戸建て賃貸よりも投資の効率が良くなります。

もちろん空き室のリスクもあり、常に最大収益を期待することは難しいでしょうが、上述の理由から土地活用における不動産投資を考えた時にライバルはアパートやマンション経営へと進みがちとなります。

しかし、現在の賃貸の形は多岐にわたるようになっており、戸建てを借りたいとおもっているファミリー層やシェアハウス等のニーズも一定以上存在するようになりました。
多くのライバルがアパート・マンション経営へとかじ取りを行う為に、増えた戸建て賃貸への需要に供給が追い付いていないのが現状です。

結果的にライバルとなる戸建て賃貸の数が少ない為に空室リスクも少なく、また次項で触れますがファミリー層は比較的入居期間も長くなるために安定して収益化しやすいのがメリットであると言えるでしょう。

入居期間が安定して長い

戸建て賃貸は特にファミリー層に人気のある物件です。

単身者向けのアパートやマンションでは2年毎の更新タイミングで出て行ってしまう人が多いのに比べ、戸建て賃貸では子供がその地域の小・中学校に通うといった影響で、その期間は借り続けてくれるなど比較的長期にわたって借りてくれる方が多い為に空き室のリスクを減らすことが可能です。

結婚や出産、両親との同居などで家族構成が変わったとしても間取りに余裕のある戸建てであれば対応がしやすい為にそのまま入居者が残ってくれる可能性も高いです。

売却の可能性もある

また上述のような場合で入居者が長く住み、その家を気に入っている場合だと、そのまま戸建てを買い取りたいという話に発展する場合もあります。

これはアパートやマンションには無いメリットで、例えばアパートであれば築年数が増えれば増えるほど入居者が付きづらくなり、また建物の資産価値が減っていくことで売却もできないという事になりかねません。
ある程度のところで売りぬく事ができないと、老朽化した物件のリフォームや建て替えなどで年を追うごとに出費がかさむうえに借り手も買い手もいないという状況が出来上がりかねません。

しかし、戸建て賃貸の場合はある程度年数が経っていたとしても入居者が長年住んでいた一軒家ということもあり、売却時もお互いの納得がいく形で話がまとまりやすいのです。
このように賃料の他に、最終的には戸建てを売却しての収入を得られる可能性がある事も戸建て賃貸の特徴です。

もし買い手がつかなかったとしても、そのまま賃貸を続ければ良いだけなのでデメリットも少ないのがポイントです。

管理の手間が少ない

管理の手間が少ない事も戸建て住宅の大きなメリットでしょう。

アパートの場合、入居者が出入りするたびにクリーニングやクロス、フロアの張替えが、また水回りや機器の故障の修繕管理をしないといけないといった手間が発生します。
もちろん戸建てでも賃貸物件である以上修繕義務は発生しますが、6~8部屋が2年程度のスパンで入れ替わっていく場合と1軒だけの管理で退去のスパンも長い場合とで比べれば、どちらの方が手間が少ないかは言うまでもありません。

またアパートであれば共用部分の掃除や庭の手入れなども管理者側で行う必要がありますが、戸建て賃貸の場合は庭いじりや掃除も借り手側で行ってくれます。
もちろん貸し出す前の庭木の手入れなどは行う必要がありますが、このように管理の手間を極力省けるのも戸建て賃貸のメリットといえるでしょう。

戸建て賃貸経営で考えておくべき2つのリスク

ここまでの話ではアパート経営よりもメリットが多く、安定して稼げるような印象のある戸建て賃貸ですが、もちろんリスクも存在します。

空室になった場合に収入がなくなる

アパートであれば1つ2つ空室が出たとしても他の部屋が埋まっていればその賃料で諸経費を賄う事ができますが、戸建て賃貸は基本的に1棟貸しになりますので、入居者が付かなければ収入は発生しません。

退去~次の入居までの期間が空けばその間はずっと家賃収入が入らない事になりますので、ローンで建てている場合は月々の支払いや、長期間空いてしまった場合は入居前に再度クリーニングを入れる必要があるなど、出費が嵩むことも考慮しておかなければなりません。

賃貸の需要が高い1~3月を逃した場合には、長期間空き家になってしまう可能性も考えられます。そうなっても金銭的なダメージが無いように収支計算を行う必要があります。

修繕費が高くつく

アパートと違って家の修繕のスパンは短いですが、家1軒分の修繕となるとそれなりに費用がかさみます。
ワンルームであれば退去時のクリーニングや修繕もそこまで高額になるわけではないですが、戸建て賃貸は修繕範囲が広い事や入居者が長く住む事から、どうしても1回あたりの修繕費用は高くなりがちです。

一般的な3LDKの一軒家だとしても、お部屋にリビング、キッチンや風呂場などの水回りにエアコン、給湯器などのメンテナンスなど、1度で行うとそれなりに費用が掛かってくるのはお分かりになるかと思います。

賃貸借契約を結ぶ際に、どこまでを自己負担とするかなどを明確に決めておかないと、いざ退去となった時に想像以上の出費になりかねませんので注意しましょう。

リフォームの検討

とはいえ、設備が老朽化したままでは次の借り手が付かない場合も考えられます。

特に前の入居者が長く住んでいた場合は、次の入居者が住むのを決めあぐねるポイントにもなりかねません。いきなり全てリフォームしようとすると金銭的負担が大きくなってしまいますので、特に目に留まりやすいキッチンやお風呂、トイレなどの水回りは折を見てリフォームを検討する事も必要となってきます。

そのぐらいの規模のリフォームであれば家賃収入で充分ペイできる範疇ですので、無理のない範囲で検討してみましょう。

また、エアコンや給湯器などメーカーが提示している耐用年数を超えた物は、そのままにしていると貸し出し中に壊れてしまう場合もあります。
長期間住んでいて起こった場合は連絡を受けて修理の手配をすればそれでおさまるでしょうが、貸し出してすぐに壊れたとなればトラブルの元にもなりかねませんので、機械類の使用年数にも気を配っておきましょう。

戸建て賃貸経営を成功させるには

それでは戸建ての賃貸経営を成功させるためにはどうすればよいのでしょうか。
エリアの選定や家の大きさ、間取りなど、賃貸経営において考えておくべきポイントを見ていきましょう。

エリアの選定

高需要である戸建て賃貸ですが、もちろん建てればどこでも人が入るというわけではありません。アパートやマンションを建てるのと同様に、需要に沿ったエリアに戸建てを建てる事で、安定した収入に繋がるのです。

ファミリー向けであれば近くに幼稚園や小学校、学童保育の有無や子供が遊べるエリアはあるかといった条件次第で借り手のニーズを満たすことができるでしょう。また、アパートやマンションなどの賃貸需要が高いエリアでも戸建て需要は高まります。
逆にアパートやマンションに空室が目立つようであれば戸建て賃貸の需要もそこまで高くないでしょう。

土地を選定する際には、周りのアパートやマンションの入居率はどうか、月極駐車場の有無で車を保有している家庭が多いかどうか、付近に戸建て賃貸があれば入居状況はどうかなど詳しく確認しておきましょう。

間取り

戸建て賃貸において間取りは非常に重要です。入居者を呼ぶためにオシャレで凝った内装にするよりもポイントを押さえて住みやすい、使いやすい間取りにすることの方が大切です。

サイズ

家のサイズは3LDK(延床面積80㎡~90㎡)程度におさえておく方がよいでしょう。また、あまり延床面積を大きくとってしまうとその分賃料を上げざるをえなくなり、結果的に借り手が見つからないという事になりかねません。
3LDK程度であればリビング、ダイニングキッチンに夫婦の寝室や子供部屋も含めて3~5人程度で充分住める大きさです。

4LDK以上だと建築費が上がる為に賃料が高くなり借り手が付かない、その為に賃料を下げれば利回りが落ちてしまう、3LDKでも延床面積の狭い物件になると手狭になり、あえて戸建てにするメリットが薄れてしまうなどのデメリットが見えてきます。
戸建て賃貸を選ぶ方はアパートやマンションには無いゆったり感などを求めている方も多いので建てる家のサイズには注意が必要です。

リビングは南向きに

リビングは南向きにして、居住空間のメインであるリビングに陽の光が入る事で家が明るく暖かくなりますので、リビングは南に向け、採光の為の窓からしっかりと室内に陽があたるように設計しましょう。
できれば庭も南側に配置し、リビングから庭を望めるようになるだけで部屋に開放感がでて、畳数以上に広く見せることも可能ですので設計の際は参考にしてください。

また2階にベランダやバルコニーを用意する場合は、それらも南側に持ってくることで洗濯ものが乾きやすくなるなど入居を決めるメリットにもなります。

賃料の設定

戸建て賃貸の場合、家賃相場はもちろんその土地によって変わってきますが、平均して同地域にある3LDKのアパート・マンションと同程度と言われています。そのエリアの3LDKアパートの家賃相場が15万だった場合は、戸建ても15万前後に設定されることが多いといわれています。

とはいえ、戸建ては同じ3LDKでも延床面積は70㎡だったり100㎡だったりとその家によって変わります。この場合「㎡単価が幾らだから100㎡あるこの物件は賃料を3万円上げよう」といった考え方ではなく、ある程度相場に揃えていかないと入居者を獲得しづらくなってしまいます。

周りに戸建て賃貸が少ないわりに需要が多そうだと判断した場合は賃料を上げても良いでしょうが、あまりに周辺相場と乖離すると借り手が付かないどころか、時期を逃して長らく塩漬け状態に...という可能性もありますので注意が必要です。

特に戸建て賃貸は収益性が低くなりがちですので、できれば土地探し~貸出までは専門業者と相談しつつ行うほうが失敗は少ないでしょう。

戸建て賃貸経営をはじめよう!

それでは、これから戸建て賃貸の経営を始めたいという場合はどのように進めていけばよいでしょうか。

土地を持っていない場合

土地を所有していない場合は、建物付きの土地を購入するのが手っ取り早く戸建て賃貸を始める方法です。建物によってはある程度のリフォームをしてそのまま賃貸物件として運用する事も可能です。

土地から購入する場合は果たしてその地域が戸建て賃貸に適した土地なのかをしっかりと調査する事が大切です。

土地を持っている場合

土地を持っている場合はできるだけ安いプランで住宅を建てられるように、メーカー選びや商品選びにこだわりましょう。
建築費用を安く済ませることができればその分利回りもよくなります。

上物に値段をかけすぎるとそれだけ建築費の回収のために賃料を上げざるを得ず、入居者を取りにくい建物になってしまいかねません。

もし今住んでいる家を貸し出すことになるという場合は土地も建物もある事になりますので、必要であればリフォームを行い賃貸物件とする事ができます。

なおローンが残っている場合はそのまま賃貸物件として貸し出すことが難しいので金融機関に相談する事が必要になります。
いずれにしても初めての場合は何から進めていいのか、どこに注意すればいいのかは分からないかと思いますので、まずは業者に相談する事をおすすめします。

まとめ

この記事では土地活用として戸建て賃貸を経営するメリットと抑えておきたいポイントをまとめました。

戸建て賃貸経営はアパートやマンションに比べて『効率面では劣るが、比較的安定して収入を得ることができる』方法です。

今遊ばせている土地がある、誰も住んでいない住宅を所有しているという場合は、土地活用のひとつの形として検討してみてください。

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  1. MERIT 01

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  2. MERIT 02

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※当コラムはあくまで個人的な見解に基づくもので、内容についてはご利用者様自身の責任においてご判断ください。

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