賃貸経営者の悩みは尽きないものです

賃貸経営をしている人にとって、悩みは尽きません。
第一に、入居率の確保です。賃貸経営者にとって、空室が最大の敵です。空室を作らないようにするためにも、普段からの入居者とのコミュニケーションが大切です。入居者にとってみれば、転勤などの例を除いて、転出は急に決まるわけではありません。早い段階で転出が分かっていれば、早い段階で対応を打つことができます。
第二に、家賃滞納への対処です。これは賃貸経営者ならば誰もが経験する悩みです。特にお金のない一人暮らしの大学生などに多いので、オーナーも少々同情してしまうこともあるでしょう。しかし、一度滞納を許してしまうと、2回目、3回目と必ずやります。初期教育という意味でも、同情の気持ちを抑えて保証人である田舎の両親などにすぐに連絡を入れましょう。そして、両親に連絡した旨を本人にも伝えましょう。家賃については毅然とした態度を貫きます。
第三に、税金の問題です。ある程度の安定収入が確保されると、累進課税にうんざりすることがあります。そうした時は税理士に相談をして、法人化も検討してみましょう。会社形態にするほうが、節税の対策はできます。
第四に、建物の老朽化の問題です。これは避けられない問題なので、賃貸経営を始める当初から修繕費の積み立て計画をしっかりと立てておきます。修繕費を節約していると、いつか必ずオーナーにしっぺ返しが来ます。入居率維持のためにも、これは節約すべきところではありません。
第五に、金融機関への返済の問題です。たとえ入居率が悪くなかったとしても、金利の上昇によって返済が苦しくなることがあります。現在はゼロ金利なので、変動よりも固定のほうが有利ではありますが、金融機関も利益を上げなければならない以上は、すべてを固定で契約するわけにはいきません。借りるほうとしては、少しでも長い期間を固定にできるようにしたいところです。
これら以外にもたくさんの悩みを持っています。賃貸経営者は、常に悩みとの戦いなのです。とても不労所得とは言えません。