アパート建築でもクーリングオフが可能?
アパート建築をして賃貸経営をすると、そのあとは不労収益が得られますので、一見不動産投資はメリットのある不動産投資といえます。
しかし、アパート経営にはもちろんリスクがあります。建築を契約したときと話が異なってくることや、建築前にはいい話しか業者から説明されておらず、契約したあとにデメリットについて知ってしまい後悔してしまうこともあるのです。
このような場合にクーリングオフはできるのでしょうか?ここではアパート建築においてクーリングオフができるかを考えてみます。
クーリングオフとは?
まず、クーリングオフの意味を解説します。
クーリングオフとは、商品を購入した後に、一定期間内であればその商品やサービスを無条件で解約・返品できる制度のことです。国民生活センターには以下のように書かれています。
クーリング・オフは、消費者が訪問販売などの不意打ち的な取引で契約したり、マルチ商法などの複雑でリスクが高い取引で契約したりした場合に、一定期間であれば無条件で、一方的に契約を解除できる制度です。
『クーリング・オフ(テーマ別特集)_国民生活センター』
つまり、特定な販売方法で契約した場合に、一定の期間であればクーリングオフをすることができるということなのですね。まずアパート建築におけるよくあるトラブルを解説します。
アパート建築におけるトラブル
トラブル1.契約上のトラブル
アパート建築を行うときに施工業者と契約しアパート建築が始まりますが、契約前に出されたプランと実際に建てたときの費用が異なるというのが、よくある契約上のトラブルです。
建築にあたり、第一回分の支払いをしてから建築が開始になりますが、建築していくうちにどんどん工事費用がかさんでくることがあります。
自分が追加で注文した場合など、納得できる場合であればいいですが、そうではなく業者の不手際で費用が増えることもあります。
そのような場合には、当初の費用で建築するように要求するのがよいでしょう。
トラブル2.施工におけるトラブル
設計図通りに施工がされていない場合や手抜き工事など、当初の計画と異なる物件となってしまう場合もあります。
このような場合は、施工後に実態が発覚する場合も多いです。そうなってしまうとクーリングオフではなく、損害賠償などの裁判を行うことになります。
トラブル3.工期のトラブル
アパートは、建築工事が終わる前に前もって住民を募集します。ですので、工期が遅れるということは住民へ賠償などをしなければなりません。
このような損害の賠償は施工会社に行いましょう。ただし、天候や災害のような避けることのできない事情の場合には、業者側に損害賠償請求はできなくなってしまうので注意が必要です。
クーリングオフが可能な場合とは?
基本的に建築などの請け負い契約においてのクーリングオフは、特定の場合を除いて不可能です。
その特定の場合とは、例えば訪問販売などで賃貸用アパートの請負契約をした場合などです。これは、訪問販売法によるクーリングオフの対象になります可能性があります。
また、モデルルーム以外の路上等で誘われてモデルルームへ赴いた場合などはクーリングオフすることができる可能性があります。また、電話や郵便、SNS等で販売目的を明示せずに呼び出されて契約を締結した場合にもクーリングオフができる可能性があります。
クーリングオフを成功させるためには
もしもクーリングオフが出来ないことでトラブルになったときには、消費者センターなどに相談をしてください。
またクーリングオフをするときには、法律にのっとった手続きが必要になります。これを踏まなければ、無効になってしまいますので、もしも不安なのでしたら弁護士に相談をしてください。
もう建築がはじまっているのであれば取り消しができなくなってしまいますが、少なくともまだ契約をして8日以内であれば、工事に取り掛かるということはありませんので問題ありません。
違約金
また契約の取り消しの場合には違約金の支払いを請求されてしまうこともあります。違約金の支払いが実は法律的には正当なものではないこともあるので、違約金の請求をされた場合にも弁護士などに相談をしてください。
一つ確実に言えることは、アパート建築をするときには必ずデメリットも知ってから契約をしなければいけないという点です。安易に契約をすると、あとで思わぬトラブルになることもあるのです。
クーリングオフが可能かどうかを、事前に確認しておくのもおすすめです。
アパート建築業者は比較しよう
アパート建築業者はとてもたくさんあります。それぞれの会社によって、建築費用や強みが異なります。自分に合った会社を選ぶためにも、アパート建築会社はしっかりと比較検討しましょう。また、建築業者はノウハウをたくさん持っています。地場や法律などの情報にも詳しいので、まずは相談するのがおすすめです。
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※当コラムはあくまで個人的な見解に基づくもので、内容についてはご利用者様自身の責任においてご判断ください。