個人が法人を設立して賃貸経営をする場合のメリットとは?
個人が賃貸経営をする場合には、個人事業者として賃貸経営を行う方法のほかに、法人を設立してマンションやアパートなどの賃貸経営を行う方法の二通りの方法があります。
このうち、個人事業者として賃貸経営をする場合には、その個人事業者の各年ごとの収益には所得税が課せられます。
一方、法人を設立して賃貸経営を行う場合には、その法人の各事業年度の所得金額に対して法人税が課せられることになります。事業者が法人を設立して事業を行う場合の大きなメリットとしてあげることができるのは、その所得に対して課せられる税率が低くなってきていることです。
低減税率によるメリット
数年前までは所得金額に課せられる税率は30パーセントだったのですが、近年の法改正によって税率は25.5パーセントまで下げられました。
また、中小法人で各事業年度終了の日における資本金、または出資の金額が1億円以下のものまたは資本金がないもので、一定のもの以外のものについてはその各事業年度の所得金額のうち800万円に達するまでの金額については低減税率が特別に設けられています。
通常の場合、この800万円以下の所得に対して課せられる低減税率は19パーセントになりますが、現在は期間限定で15パーセントの特別の低減税率が適用されています。ですから法人を設立して賃貸経営をすることには税金の面でメリットがあることになります。
所得税や法人税のメリット
それ以外にも税金については法人の方がメリットになることもあります。所得税には現在のところ、所得税の2.1パーセントに相当する金額が復興特別所得税として課せられています。この復興特別所得税はこの後20年近くも課せられることになる予定になっています。
法人税に対しても同様に復興特別法人税という税金が課せられていましたが、こちらの方は3年間の期間限定という短い期間のものであったにもかかわらず、すでに1年前倒しで廃止となっています。そうした面から考慮しても税金の支払いに感するメリットがあるのです。
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