駐車場経営の収入ってどうなの?成功する為に知っておきたいポイント
相続などで得た土地をただ持っているだけでは、固定資産税がかかる負の資産になってしまいます。そこで検討すべきなのが「土地活用」です。土地活用の方法の一つとして「駐車場経営」が注目されています。
土地活用において駐車場経営がなぜ注目されているのか。その理由を徹底解説します。
この記事を読めば、駐車場経営のメリット・デメリット、駐車場経営の想定収入、そして成功させるためのポイントがわかります!
駐車場経営は儲かるのか?
土地活用と言えば、まず思いつくのがマンションやアパートの賃貸住宅経営ではないでしょうか。
この他にも、コインランドリー経営、トランクルーム経営など様々な活用方法があるなかで、果たして駐車場経営は儲かるのかどうかをその他の活用方法と比較しながらご説明していきます。
賃貸住宅経営(マンション・アパート経営)
土地活用の王道とも呼べる賃貸住宅経営。人気の物件ともなれば安定した収入を得られ、うまく運用できれば大きく儲けることが出来ます。さらには条件を満たせば固定資産税が減額される魅力的な手法と言えます。
しかし、賃貸用の建物を建てなければならず、建設にお金と時間がかかります。高額な初期投資費用を回収するのに時間がかかってしまうのです。しかも、管理費や修繕費用、設備投資などのランニングコストもかかり、空室率が高ければ初期投資費用が回収できません。
賃貸住宅物件の経営は、長期間にわたってうまく運用できれば大きな儲けを得ることができますが、リスクや負担も大きく、高額な初期投資を回収するのに時間がかかってしまう難点があります。
コインランドリー経営
コインランドリー経営は、人件費がほとんどかからず運用できるのが魅力ですが、大型の洗濯機や乾燥機などの高額設備の初期投資が高く、その回収に時間がかかります。
儲けが出るまでには時間がかかり、また、時間がかかれば機材も老朽化するため、機材の入れ替えで再投資しなければならず、大きな儲けは期待できません。
トランクルーム経営
トランクルーム経営は、土地にトランクルームを設置するだけなので、すぐに事業を始められ初期投資の費用が少なく済みます。また設置が簡単な分撤去も簡単にできるので、転用がしやすいのもメリットです。
しかし、利益率が低いため大きな儲けを得ることは期待できない方法と言えます。
駐車場経営
駐車場経営には、月極駐車場とコインパーキングの2つの経営方法があります。駐車場経営の素晴らしい点は、低資金で始められること、そしてすぐに辞められることです。
つまり、低リスクで儲けることが出来る最もおすすめの活用法と言えます。短期間で大きな儲けを出すことはできませんし、駐車場だと固定資産税などの税金に関して優遇措置が受けらません。
しかし、駐車場の需要の多い土地であれば、狭小地や変形地でも儲けを出すことが可能です。
では、具体的に駐車場経営がどれくらいの儲けが出るのかをシミュレーションしてみましょう。
例えば、東京都世田谷区三宿付近で駐車場経営をするとしたら、
月極の月の平均賃料が3万円。
時間貸し料金の平均が15分100円(08:00-20:00)。
このとき、土地の広さが駐車可能台数:10台分だとすると…
月極駐車場の場合
賃料/月:30,000円
年間の売り上げ:30,000円×12か月×10台分=3,600,000円
初期投資額:約2,000,000円(土地整備費:整地費用・コンクリート舗装費・車止め・ライン引き・運搬費など)
儲けとしては、3,600,000円-2,000,000円=1,600,000円
投資利回りとしては、1,600,000円(利益)÷2,000,000円(投資額)×100(%表記)=80%
コインパーキングの場合
時間貸し料金:400円/時(平均稼働時間6時間とする)
年間の売り上げ:400円×6時間×30日×12か月×10台分=8,640,000円
初期投資額:約4,000,000円(土地整備費・看板設置費・機器・工作設置費)…月極に比べ、看板費用や設備費用が多くかかります。
儲けとしては。8,640,000円-4,000,000円=4,640,000円
投資利回りとしては、4,640,000円(利益)÷4,000,000円(投資額)×100(%表記)=116%
月極駐車場の場合は、常に満車を想定。
コインパーキングは、8時-20時の時間帯の半分は満車を想定。
駐車するのにかなり都合の良い形を想定しているので、実態の売り上げとしては下回る可能性はあります。
またエリアによって稼働率も大きく変わりますので全てがこの高利回りとなるとは言い切れませんが、低コストで利益をすぐに出すことができる、好条件の土地活用の方法と言えます。
低リスクな土地活用方法、それが駐車場経営
駐車場経営が低リスクで儲けることができる土地活用方法と呼ばれるのには、4つの理由があります。
低リスクな理由① 少ない初期投資で始められる
駐車場の最大の魅力は、初期投資額が少ないことです。駐車スペースの大きさや、月極駐車場なのかコインパーキングなのかによってもかかる費用は変わりますが、業者の中には一括借り上げなど土地を業者に貸すだけで、開設・運用資金が全くいらずに運用できるものもあります。
低リスクな理由② 狭い土地でも始められる
所有している土地に住宅を建てるのが難しい狭小地や変形地で土地活用をあきらめている人こそ、駐車場経営がおすすめです。
車が2、3台駐車できるスペースがあればOK!稼働率が高ければ十分利益を出すことができます。形がいびつな土地でも、有効活用できるのが駐車場経営なのです。
低リスクな理由③ すぐ始められる!
賃貸住宅経営だと、マンションやアパートを建設しなければならず、事業を開始してから収益につながるまでに1年以上はかかってしまいます。
それに比べ駐車場経営は、例え既存の建物があったとしても、解体から整備・設営までたった1か月でできるため、すぐに事業を始められすぐに収益につなげることができます。
しかも、管理に関してもほとんどすることもないため、駐車場経営は賃貸住宅経営よりも圧倒的に楽に運用することが出来ます。
低リスクな理由④ すぐやめられる!
賃貸住宅経営と違って、駐車場は建築物を建てたりするわけではないので、土地を転用したいときにすぐにやめられるのが他にはない利点です。アパートだと数百万円以上の解体費用がかかりますが、駐車場は解体費用も発生せず少ない費用で終わられます。
駐車場経営は、どんな人に向いているのか
駐車場経営は、ローリスクでしかも短期間で事業が始められるのですが、大きく儲けることはできませんん。リスクを負わずに堅実に土地活用したい人におすすめです。
・手間をかけずにそこそこ儲けたい
・土地が狭小で活用に困っている
・将来的に家を建てたいがそれまでの間は土地活用したい
という人にもおすすめです。
駐車場経営に興味が出てきたら、次は、月極駐車場かコインパーキングを検討しましょう。
それぞれどんな人に向いているかというと、
■月極駐車場が向いている人
・とにかくリスクゼロで儲けたい人
・安定した収入がほしい人
・ファミリー層の多い住宅街に土地がある人
車の所有率の高いファミリー層の多いエリアに土地を持っている人は、月極駐車場の方が収益が見込めます。
■コインパーキングが向いている人
・高い収益を求める
・駅周辺や商業施設など人の多いエリアに土地がある人
立地がよければ月極駐車場よりも圧倒的に収益性が高く、初期投資費用は高いですが、戦略的に集客できればすぐに回収できます。
駅の周辺や商業施設の周りには駐車場が不足しているエリアもまだまだ多く需要も多いので十分に利益を得ることが出来ます。しかも、ほとんど機械が管理してくれるため、不労所得を得られる方法として注目されています。
月極vsコインパーキング 収入が高いのはどっち!?
どちらの方が収入は高いのでしょうか。それぞれのメリット・デメリットを交えて説明していきます。
月極駐車場のメリット・デメリット
月極駐車場のメリットとしては、初期投資費用が少ないこと。そして常に満車であれば安定した収入を得ることが出来ます。しかし、空きが出てしまうとその分収入が減ってしまうため、空きが出た時のリスクや集客費用が負担となります。
また、地域によって相場があり、相場以上の値段をつけてしまうとその他の駐車場にお客が逃げてしまうリスクもあるため、常に相場を意識する必要があります。
コインパーキングのメリット・デメリット
立地によりますが、月極よりも儲けることが出来ます。しかし、初期投資費用が高く、月極駐車場に比べ、回収するまでに時間がかかってしまいます。そして、稼働率を上げるためにも常に周辺の料金の調査などが必要になります。
すべては立地勝負。立地の良し悪しで成功が左右されると言っても過言ではありません。
立地としては、駅周辺か商業施設の周辺が望ましいです。しかし、地方の商業施設や観光地では、土日や長期休み以外は利用者もほとんどいないので、こういった日にどれくらいの収益が見込めるのかを判断して価格の設定をすると良いと思います。
どちらの方が儲けることが出来るか、それはそれぞれ立地によって向き不向きがあるため、一概には答えられませんが、所有する土地がどちらに向いているのかを考えてから選択することが大切です。
駐車場経営で成功する為のポイント
駐車場経営をするのには、個人で運営する方法と、企業に委託する方法の2つあります。
ここでは、個人で運営するコツをご紹介したいと思います。
月極駐車場を成功させるためのポイントとは
月極駐車場は、満車の状態を長く維持すること、そして、空車が出たらいかに早く新規契約者を獲得できるかが重要になります。
管理を怠っていると契約者が離れていく原因にもなります。駐車場内の掃除や草むしりはもちろん、放置車両や違法駐車のチェックをこまめにすることが大切になります。
また、契約者が減ればその分収入は減ってしまいます。空車が出たら一日でも早く契約につなげられるように、過去の集客のリストに連絡してみたり、チラシを配布するなど、集客にも力を入れる必要があります。
併せて事故が起きづらい配置にすることも大切です。駐車場内のトラブルの多くは事故です。通路やスペースを広くとったり、入庫しやすい形式にするなど、事故が起きづらい配置を心がけましょう。
事故が起きてしまってからでは、利用者が減るばかりか事故によって破損した設備の修繕にも費用がかかってしまいます。
1台でも多く駐車スペースを確保しようと思うのはわかりますが、事故が起きづらい配置をまずは意識しましょう。
コインパーキングを成功させるためのポイントとは
需要のあるエリアには競合も多く、その場合には価格が重要な要素となります。そのため、定期的に市場調査を行い、料金設定を戦略的に行うことが大切です。
また、不正駐車や料金未払い、利用者同士のトラブル、設備の不備など様々なトラブルが46時中起こり得ます。個人で経営する場合は、こういったサポートをどう対応するのかが重要になってきます。
注意点もあります
土地は固定資産なので固定資産税が課税されます。駐車場経営はリスクが低いものの収益性も低いため、土地を買ってまで行う事業ではありません。地価の高いエリアだと固定資産税が払えない場合もあります。
しかも固定資産税だけでなく、都市計画税や償却資産税、所得税などが課税されます。つまり、固定資産税の安い土地で、かつニーズの高いエリアを探さないと利益が出ないので注意が必要です。
その時のポイントとなるのが、固定資産税の評価額が低いところを探すことです。
狙い目なのが、裏通りや細い道路に面した土地です。なるべく賃料は高く、固定資産税は安いところとなると、
賃料は表通りと裏通りではほとんど差がありません。また裏通りでも交通量の少ない土地の方が、車のスピードが落とせるため、入りやすい駐車場になります。「駅裏」の土地であれば、賃料は高く固定資産税が安い土地も探すことができます。
駐車場経営は、個人で経営するには手間や労力がどうしてもかかってしまうため、遠方の方やお忙しい方にとっては、悩みの種となることも。そんな時には、業者に依頼して運用してもらうことも、一つの手として考えるのも良いかと思います。
業者によっては、初期投資が無料。しかも整地から機器設置、管理運営まで全てを行なってくれます。
個人で運用するよりも収入は減ってしまいますが、手間なく安定した収入を得ることができます。
まとめ
駐車場経営は、土地活用の方法としては初期投資の費用も少なく、ローリスクで確実に収益を増やすことが出来ます。
個人でも運営できますが、管理の面でかなり労力がかかってしまうので、収益は減ってしまいますが業者に委託した方が、確実に収益を増やすことが出来ます。
駐車場経営には、月極駐車業とコインパーキングの2つに分かれます。
月極駐車場のメリット・デメリット
・メリット … 初期投資費用が少ないこと。そして常に満車であれば安定した収入を得られること。
・デメリット … 空きが出てしまうとその分収入が減ってしまうこと。空きが出た時の集客費用が負担となること。
コインパーキングのメリット・デメリット
・メリット … 立地が良ければ、大きく儲けることができる。
・デメリット … 初期投資費用が高く、回収するまでに時間がかかる
それぞれに、メリット・デメリットがありますので、適性に合った方法で収益を増やしていくと良いと思います。
もし土地を所有していて活用方法に迷っているのであれば、駐車場経営がおすすめです。
駐車場経営の業者・情報コラムのメリット
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建築費を安く抑えられる
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※当コラムはあくまで個人的な見解に基づくもので、内容についてはご利用者様自身の責任においてご判断ください。